もがく、夏。

もう7月が終わってしまうということに唖然としている。あっという間すぎる。

8月が来る前は自殺の実況中継をメールでしながら死んでいった彼氏の命日だなぁといつも焦る。なんだか焦る。もうどうしようもない事なのに
いつも焦る。よく彼の事を思い出す。
現実感がない。人が死ぬという事は、長年たってからふと「ああもういないんだなぁ」と思わせる。大きな虚無に襲われる。
「そういうものだ」と「もういない」と知っているが
もがいてしまう。


蝉の声が聞こえた。本当に夏なんだなって思った。
7日しか外に出れず、気力を失いポロリと木から落ちてしまいもがく蝉の姿が私は好きだ。
もがいてみよう、あの蝉のように。