「人はいつか死ぬ」 ふみふみこさんのめめんと森を読んで。

冒頭部分が「人間はいつか死にます」という始まりなので、暗い話なのかな?と思った。それでもなぜかワクワクが止まらなかった。
主人公は過去に傷を持っている女の子で葬儀屋で働いている、「殺すぞ」が口癖の先輩に恋をする。
主人公が恋に落ちる先輩は黒川さんという。
黒川さんと主人公、共に「歪んでいる」
それは生きてきた家庭環境などから影響している、主人公「目野」の方はそれが性癖に出ている。
「目野」は首絞められるのが好きだ。
「歪み」が二人を引き寄せたのか、それはよくわからないけど別に悪いことじゃない。

ふみふみこさんの漫画は好きで新刊が出るという話を聞いて楽しみにしていた。
キャッチーな絵でどこか癖のある話をかく人だといつも思っている、凄い好みだ。
「めめんと森」は「今年読んでよかったランキング」の上位に入ると思った、だからブログに感想を書いている。

「人はいつか死ぬ」という現実は残酷なもののように思える、だけど、ふさぎこんでいた時に知った「人はいつか死ぬんだ」という真実は残酷なものでありながら私に安心感を与えた。いつか死ぬ、いつかこの苦しみは止む、そう思えた。
憎い人や好きな人、偉い人、みんないつかは死ぬ。そう思うと「生きよう」と思えた。
この作品に漂う決して明るくはないけれど、薄くらい希望のようなものが明確に好きだと思えた。

私は本当に好きなモノを言葉にしていくのは苦手だ、丁度いいくらいな物がいつだって言葉にしやすい。
だけど「めめんと森」は本当に好きで、どういう所が好きかだれかに話したくなってしまった。

だから、文章を読んでくれた人が1ページでも本を読んでくれると嬉しい。